緑くんに告白されて。




「橙の制服、朝アイロンかけたからソファの上に置いてあるって橙都が」


今日から新学期だから、お兄ちゃんが気合を入れてアイロンがけをしてくれたらしい。



「そういえば、緑くんのもピシピシ」


「俺の分もかけてくれた」



私たちの高校の制服は、セーラー服で黄色がベースの色になっている。
男子も黄色ベースの学ラン。



100年以上続く高校だけど、1回もデザインを変えたことがないみたい。



「き、着替えるからあっち見てて下さい……」


「敬語……?なに、可愛い」


「う、うるさい!」



緑くんが反対側を向いた隙に下着姿を見られまいと急いで着替え始めた。



「白か。橙っぽくて可愛い」


「み、緑くんのばかー!」



そうして、私たちは始業式早々遅刻ギリギリで学校に到着した。
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