緑くんに告白されて。




目が覚めると、夕方の3時を回っていた。


花火大会は夜の8時からで出店が出始めるのはその3時間くらい前から。



「……緑くん?」



横を見ると、私と一緒に緑くんも夢の中に旅立っていたらしい。
スースーと寝息を立てて気持ちよさそうに寝ている。



「そろそろ準備始めようよ、緑くん」


「……橙、髪の毛爆発してるのに可愛いね」



寝て起きて出てきた一言目がこれ。
緑くんの可愛いのハードル低すぎない?



「そ、そんなことはどうでも良くて、早く起きて準備しよう?」


「どうでもよくないんだけど……まあいっか。じゃあ、5時に迎えに来るからもっと可愛い格好して待っててね」



とは言いつつ、いっこうに動こうとしない。



「ちゅーしてもいい?」


「な、なんて?」


「ちゅーしたいなって、橙と」


「そ、そ、そ、そういうのは好きな人とするの……!」



いきなり言われた緑くんからの言葉。



「好きな人と……ね」
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