緑くんに告白されて。




「ただいまより、紅葉総合学園高等部錦祭を終幕致します!それでは、ここからは後夜祭です。皆さん楽しみましょう!」



生徒会長の合図と共に、花火が打ち上がった。



「ねえ、緑くん」



私たちは2人っきりで屋上に居た。



「ん?」


「つ、鶴間さんとは何回キスしたの?」




つい気になって聞いてしまった。



「何回だと思う?」


「……たくさん?」



これでそうだ。なんて言われたらどうしよう。



「不正解」


「てことは……」


「橙が見ちゃった1回だけだよ」



実際二人が付き合っていた期間は1ヶ月も無いくらいだったらしい。



緑くんは、私に嫉妬して欲しくて……って言ってたけど、その時私は部活に一生懸命で、そんなこと視野にも入れていなかった。



「緑くん……元カノ何人いるの?」


「……へ?」



いきなり焦りだして、おどおどしている緑くん。
< 36 / 64 >

この作品をシェア

pagetop