緑くんに告白されて。
「ただいまより、紅葉総合学園高等部錦祭を終幕致します!それでは、ここからは後夜祭です。皆さん楽しみましょう!」
生徒会長の合図と共に、花火が打ち上がった。
「ねえ、緑くん」
私たちは2人っきりで屋上に居た。
「ん?」
「つ、鶴間さんとは何回キスしたの?」
つい気になって聞いてしまった。
「何回だと思う?」
「……たくさん?」
これでそうだ。なんて言われたらどうしよう。
「不正解」
「てことは……」
「橙が見ちゃった1回だけだよ」
実際二人が付き合っていた期間は1ヶ月も無いくらいだったらしい。
緑くんは、私に嫉妬して欲しくて……って言ってたけど、その時私は部活に一生懸命で、そんなこと視野にも入れていなかった。
「緑くん……元カノ何人いるの?」
「……へ?」
いきなり焦りだして、おどおどしている緑くん。