緑くんに告白されて。


「それは、言わないとダメなやつ?」


少し気まずそうな緑くん。



「……そんなに多いの?」


まあ……と言いながらずっと目を合わせてくれない。



てことは、鶴間さんとは、一回しかキスをしなかったけど他の女の子とも何回かしていたかもしれないってことだよね?



「ねえ、緑くん」


「はい……」


「これからは私だけだって約束してくれる?」



緑くんの目を見つめながらそう聞いてみた。



「これからも何も俺にはずっと橙しかいないよ」


「じゃあなんで他の女の子と……」


「だって橙さ、部活ばっかで全然俺のこと構ってくれないから。寂しくて」




確かに私は、小学校後半から高三の部活引退をするまで圧倒的部活脳だったと思う。



「それはごめんなさいって思ってるけど……緑くんも同じ部活だったじゃん!」



実は、私と緑くんは小学3年生から弓道を続けていて、高校では、私がキャプテンで緑くんが副キャプテンをしていた。
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