クールな君と愛しすぎる僕
マンションに帰りつき、買い物した物をしまう。
そして、ソファに並んで座った。

「はぁー、なんだか疲れたね!」
「そうだよね。
ごめんね。
荷物も、重かったよね?」

「荷物は、どうってことないよ。
心が重かった……
寧音ちゃん以外の人間なんて、見たくもないんだ……」
寧音に抱きつき、肩に顔を埋め呟いた。

頭をゆっくり撫でる、寧音。
「登羽、コーヒー飲まない?」

「ん。じゃあ…淹れるね!」
「あ、ちょっと待って!」
ゆっくり顔を上げた登羽が、キッチンに行こうとする。
そんな登羽を追いかけ、引き留める。

「ん?」
「たまには、私が淹れるよ」

「え?いいんだよ?
寧音ちゃんは何もしなくて!
ぜーんぶ、僕がしてあげるから!」

「登羽が淹れるみたいに美味しく淹れれるかわからないけど、たまには私が淹れたの飲んでほしいな」

少し微笑み言うと、登羽の顔がみるみる赤くなった。
「………/////はぁ…何これ…/////」

「え?」

「可愛い…寧音ちゃん、可愛い////
フフ…嬉しいな!
じゃあ、お願いしようかな?
豆は挽いてるから、それを使って?」

「うん」
キッチンに向かい、湯を沸かす。

その間に登羽は、ソファに座りスマホを操作しだした。
【はるにお願い!
ハマ マミって女のこと、調べてくれない?
寧音の職場の後輩の女】

晴彦にメッセージを送る。
すると【了解♡】とすぐに返事が来た。

「フフ…」
思わず、声が漏れる。

「ん?どうしたの?
仕事のメール?」
テーブルにコト…とカップを置いた寧音が、隣に座りながら問いかける。

「あ、コーヒーありがと!
うん。まぁ、そんなとこ!」
「そっか。じゃあ…仕事する?」

「ううん。しなーい!
できる限り寧音ちゃんがいる時は、寧音ちゃん以外を考えない!」
そう言って、寧音を押し倒した。
寧音を組み敷いて、口唇をなぞる。

「んん…」
「またいーっぱい、チューしよ~?」

「でも、コーヒー飲んでほしいな」
「あ、そうか!
寧音ちゃんが、淹れてくれたんだった!
じゃあ…先に飲んでから!」

起き上がり、カップに口をつける。

「ん?これ、砂糖入れた?」
「え?ううん、入れてないよ。
登羽は、ブラックしか飲まないから」

「そうだよね」

え?なんで?
甘いんだけど?
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