クールな君と愛しすぎる僕
僕は自ら秘密をばらす
「━━━━━寧音、久しぶり!」
「祥生…うん、久しぶりだね」
「相変わらずだな(笑)
ポーカーフェイスの寧音」
「うん」
和光 祥生。
高校からずっと一緒の同級生。
そして大学生の時から、祥生が転勤になった三年前まで付き合っていた元彼だ。
そして、寧音の高校生の時の元彼の友人でもある。
つまり、寧音が束縛をしていた元彼の友人が祥生。
だから祥生とはとても長い付き合いで、ある意味登羽よりも寧音を知っているのだ。
転勤から帰ってきた祥生。
真っ先に寧音に会いに来たのだ。
「寧音、どうしてた?」
「どうって、普通に幸せに暮らしてた」
「まぁ、そうだろうが……
…………恋人…できた?」
「うん」
「………やっぱ…そうか…」
「うん」
どんな質問にも、無表情で淡々と答える寧音。
祥生はフッ…と笑う。
「ほんと、相変わらずだ(笑)」
「祥生は?」
「うん。仕事に没頭してた。
おかげで、将来は安泰だよ」
「そう」
「でも、心の支えはいない」
「え?」
「スッゲー、勝手だが……
寧音は待っててくれるって思ってた」
「勝手ね」
「あぁ。わかってる。
俺が、振ったんだし。
寧音、前を見るって言ってたし」
祥生と寧音の別れた理由は━━━━祥生の転勤が決まった時、ついて行き支えたいと言った寧音に祥生が「邪魔だ」と言って振ったから。
しかし祥生は、仕事に集中することで寧音に寂しい思いをさせない為に、あえて別れを告げたに過ぎない。
転勤を終えたら、後は出世コースまっしぐら。
だから、帰ってきたらプロポーズしようと思っていたのだ。
晴彦の言っていた“好きだから”別れたというのはそうゆう意味である。
転勤先に向かう日。
空港まで見送りに行った寧音。
祥生に宣言するように言ったのだ。
『私、前を見て過ごすから!
祥生に心配かけないように!』と━━━━━━
「祥生と別れてから、吹っ切る為に一年くらいお見合いパーティーとか行ってたんだよ」
「へぇー」
「でも、これでしょ?
全く、上手くいかなくて……
それに、その後も会社の他の課の方とお付き合いしたの。
でもおもしろくないって言って、一ヶ月で振られた。
だから諦めて、私もキャリア目指そうかなって頑張ってた時に今の彼に出逢ったの」
「そうか…」
「彼ね。
とっても、ワガママなの」
「え?」
「昔の私を見てるみたいに、束縛気味だし」
「マジか(笑)」
「でも…穏やかで、いつも笑ってて、真っ直ぐで可愛くて……
何より、こんな私にいつも同じ態度で“笑顔可愛い”って言ってくれた人。
だから私は、彼と生きていきたい」
「そう…か…
そこまで、もう……」
祥生は苦笑いをして、苦しそうに呟いた。
「祥生…うん、久しぶりだね」
「相変わらずだな(笑)
ポーカーフェイスの寧音」
「うん」
和光 祥生。
高校からずっと一緒の同級生。
そして大学生の時から、祥生が転勤になった三年前まで付き合っていた元彼だ。
そして、寧音の高校生の時の元彼の友人でもある。
つまり、寧音が束縛をしていた元彼の友人が祥生。
だから祥生とはとても長い付き合いで、ある意味登羽よりも寧音を知っているのだ。
転勤から帰ってきた祥生。
真っ先に寧音に会いに来たのだ。
「寧音、どうしてた?」
「どうって、普通に幸せに暮らしてた」
「まぁ、そうだろうが……
…………恋人…できた?」
「うん」
「………やっぱ…そうか…」
「うん」
どんな質問にも、無表情で淡々と答える寧音。
祥生はフッ…と笑う。
「ほんと、相変わらずだ(笑)」
「祥生は?」
「うん。仕事に没頭してた。
おかげで、将来は安泰だよ」
「そう」
「でも、心の支えはいない」
「え?」
「スッゲー、勝手だが……
寧音は待っててくれるって思ってた」
「勝手ね」
「あぁ。わかってる。
俺が、振ったんだし。
寧音、前を見るって言ってたし」
祥生と寧音の別れた理由は━━━━祥生の転勤が決まった時、ついて行き支えたいと言った寧音に祥生が「邪魔だ」と言って振ったから。
しかし祥生は、仕事に集中することで寧音に寂しい思いをさせない為に、あえて別れを告げたに過ぎない。
転勤を終えたら、後は出世コースまっしぐら。
だから、帰ってきたらプロポーズしようと思っていたのだ。
晴彦の言っていた“好きだから”別れたというのはそうゆう意味である。
転勤先に向かう日。
空港まで見送りに行った寧音。
祥生に宣言するように言ったのだ。
『私、前を見て過ごすから!
祥生に心配かけないように!』と━━━━━━
「祥生と別れてから、吹っ切る為に一年くらいお見合いパーティーとか行ってたんだよ」
「へぇー」
「でも、これでしょ?
全く、上手くいかなくて……
それに、その後も会社の他の課の方とお付き合いしたの。
でもおもしろくないって言って、一ヶ月で振られた。
だから諦めて、私もキャリア目指そうかなって頑張ってた時に今の彼に出逢ったの」
「そうか…」
「彼ね。
とっても、ワガママなの」
「え?」
「昔の私を見てるみたいに、束縛気味だし」
「マジか(笑)」
「でも…穏やかで、いつも笑ってて、真っ直ぐで可愛くて……
何より、こんな私にいつも同じ態度で“笑顔可愛い”って言ってくれた人。
だから私は、彼と生きていきたい」
「そう…か…
そこまで、もう……」
祥生は苦笑いをして、苦しそうに呟いた。