死体写真2
無視するとか、机にラクガキをされるとか、そんなねちっこいものではなくて、もっとわかりやすくて暴力的なものだ。


言うことを聞かなければ放課後呼び出されて殴られ、蹴られる。


少しでもふたりのことを拒絶すれば、休日家にまでおしかけてくる。


匠は2年生のあの頃からずっとふたりから奴隷のように扱われていたのだ。


いつか復讐してやる。


いつか殺してやる。


そんな気持ちが芽生えるまでにそう時間はかからなかった。


だから、林間学校で死体写真が出回り始めたときには使えるかもしれないと考えた。


あのふたりに写真が届くようにすれば、復讐できると……。


「だから僕は、一旦削除したお前のアドレスをまた登録したんだ」


食堂内、口の端から血を流しながらも匠はまだ笑みを浮かべていたのだった。
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