死体写真2
ついさっきまでの楽しい気分は一瞬にして消えていき、嫌な記憶が蘇ってくる。


結の代わりに死んでいった愛しい人。


これですべてが終わると思っていた。


それなのに、1年を得てまた自分の前に現れてしまった。


「なにこれ」


そう呟いたのは静だった。


眉間にシワを寄せて気持ち悪そうに顔を歪めている。


「シャレになんねぇじゃん」


いつも元気な毅が引きつり笑いを浮かべる。


画面に写っていたのは先生の写真だった。


だけど普通の写真じゃない。


先生の首にはロープがきつく巻き付いていて、顔は土気色だ。


口の端からだらしなく唾液を垂れ流し、白目を向いている。


写真の中の先生が死んでいることはひと目でわかってしまった。
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