死体写真2
ほんの一瞬死への恐怖がまた芽生えたが、それはすぐに消えていった。


落下した体の心音がここで完全に途絶えたからだ。


静の魂は今度は音もなく体から抜け出すことができた。


そのまま由香里と手をつなぎ合う。


「ごめんね由香里」


「ううん。静の気持ちはわかってたから」


にっこりと、昔の笑顔で答える由香里に、静かの心から生前のあらゆる足かせが消えていく。


親友だと言ってくれた美幸のこともすぐに忘れて、由香里と共に天へ向けて歩き出したのだった。

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