死体写真2
☆☆☆
1人になった美幸は一度後ろを振り向いて誰もついていないことを確認した。
すると早足になって死体が置かれている教室へと向かう。
随分と腐臭がきつくなってきていて、ビニールシートをかぶせただけではその匂いをごまかすことはできなくなっている。
美幸は刺激臭に顔をしかめながらもベランダに続くガラスドアを空けた。
外へ出るとひとまず腐臭は消えて、ホッと息を吐き出す。
代わりにムッとした雨の香りが絡みついてくる。
ベランダには屋根があるものの、風のせいで雨粒はここまで入り込んでくる。
普段なら不快に感じる雨も、今の美幸には気にならなかった。
ついさっき食堂にいるときにポケットの中でスマホが震えたことを思い出す。
スマホが震えだした瞬間悲鳴を上げそうになったがどうにか押し留めて、ここまでやってきたのだ。
美幸は大きく深呼吸をしてポケットに手を突っ込んだ。
指先にツルリとしたスマホの感触があり、今度はゴクリと唾を飲み込む。
電波のない状況で震えたスマホがなにを意味しているのか、すでに嫌というほど見てきた。
そして今度は自分の番ということだ。
勇気を出してスマホ画面を確認してみると、案の定そこには届くはずのないメールが届いていて、自分の死体写真が添付されていた。
写真の中の美幸は手首を切って死んでいる。
1人になった美幸は一度後ろを振り向いて誰もついていないことを確認した。
すると早足になって死体が置かれている教室へと向かう。
随分と腐臭がきつくなってきていて、ビニールシートをかぶせただけではその匂いをごまかすことはできなくなっている。
美幸は刺激臭に顔をしかめながらもベランダに続くガラスドアを空けた。
外へ出るとひとまず腐臭は消えて、ホッと息を吐き出す。
代わりにムッとした雨の香りが絡みついてくる。
ベランダには屋根があるものの、風のせいで雨粒はここまで入り込んでくる。
普段なら不快に感じる雨も、今の美幸には気にならなかった。
ついさっき食堂にいるときにポケットの中でスマホが震えたことを思い出す。
スマホが震えだした瞬間悲鳴を上げそうになったがどうにか押し留めて、ここまでやってきたのだ。
美幸は大きく深呼吸をしてポケットに手を突っ込んだ。
指先にツルリとしたスマホの感触があり、今度はゴクリと唾を飲み込む。
電波のない状況で震えたスマホがなにを意味しているのか、すでに嫌というほど見てきた。
そして今度は自分の番ということだ。
勇気を出してスマホ画面を確認してみると、案の定そこには届くはずのないメールが届いていて、自分の死体写真が添付されていた。
写真の中の美幸は手首を切って死んでいる。