死体写真2
それを見た瞬間全身から力が抜けていくようだった。


思わず濡れた地面に座り込んでしまう。


呼吸が浅く、荒くなっていくのを感じてスマホをギュッと握りしめる。


次は私の番……。


静が死んだばかりだというのにその悲しみに身を委ねる時間すら与えられない。


明日の今頃には自分は死んでいるかもしれないのだ。


絶望感が胸の中を支配して、美幸の体を重たくさせる。


次に脳裏に浮かんできたのは呪いの回避方法だった。


誰かを犠牲にして、自分が助かる……。


でも、誰かを殺すことなんてできるだろうか?


残っているのは結、明日香、毅、哲也、豊、大河の6人だ。


この中で自分が殺せる相手はいるだろうか?


考えてみても答えは出なかった。


哲也のときみたいに包丁で刺し殺すのならまだ不意をついてできるかもしれないけれど、相手の手首を切るのはそう簡単じゃない。


やるとすれば、全員が寝静まったときを狙うしかない。
< 149 / 253 >

この作品をシェア

pagetop