死体写真2
「キャアアア!!」


甲高い悲鳴を上げて飛び退いたのは由香里だ。


由香里は後ろの壁に背中をぶつけてそのまま座り込んでしまった。


両手を胸の前で握りしめてガタガタと震えている。


死体写真……!!


結は自分の呼吸が短く、浅くなっていることに気がついた。


どんどん気分が悪くなってきて、倒れそうになってしまう。


どうして?


悪夢は1年前に終わったんじゃなかったの?


結たちがあのとき発見したのは死ぬことを回避する方法で、それは完全に呪いを解く方法ではなかった。


そもそも、そんなものが存在しているのかどうかも怪しい。


「たちの悪いイタズラだ。気にせず、順番に風呂に行きなさい」


先生は美幸の手からスマホを奪い返すとそのまま食堂を出ていってしまったのだった。
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