死体写真2
倒れる
翌日もまた雨が続いていた。


しかし昨日までの豪雨とは少し違うようで、風が柔らかくなったようだ。


結は部屋の窓から外の様子を確認して少しだけ胸をなでおろす。


この調子で天候が回復してくれれば、下山できるようになるかもしれない。


「どうしたの?」


先に起きていた明日香が布団をたたみながら聞いてくる。


「風が少しマシになったみたい」


「本当だ」


明日香は昨日の夜、教室内で月明かりを感じたことを思い出した。


あの時間帯は雲が晴れていたみたいだ。


「ちょっと、事務所へ行ってみようか」


「え?」


「電話線が直ってるかもしれないでしょう?」


結の提案に明日香が目を見開いた。


そんなこと考えてもいなかった。


この豪雨が続いている中でも、復旧作業はするんだろうか?


疑問に感じている明日香を横目に結は部屋の出たのだった。
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