死体写真2
渋面を作り、腕組みをする。


「そうです。裕之にはそれと同じメールが届いていていました」


自分にも届いた死体写真。


それを思い出すと今でも息が詰まる。


自分の死に顔を生きている間に見るなんて、ショックが大きすぎる。


「高橋が死んだのは悲しいことだったろう。だけど、今回のメールとはなんの関係もないことだ」


「そんなことない! 先生、真面目に私の話を聞いてください!」


結は先生の腕にすがりつく。


しかし、先生は左右に首をふるとスマホをポケットに戻した。


「今は勉強のことだけ考えなさい。今年は受験なんだぞ」


「先生!」


その後結がどれだけ呼び止めても、先生は立ち止まってくれなかったのだった。
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