死体写真2
その質問に大河は微笑んだ。


「あぁ。今日はまだだ。でも……」


「でも、なに?」


「朝から美幸の姿を見てないんだ。部屋には鍵がかかってるし、なにしてるんだろうな」


美幸?


静が死んでしまって部屋から出てくる気力がなくなっているのかもしれない。


心配になり、布団から顔を出す。


特別仲がいいわけじゃない結が行ったところで美幸が部屋から出てくるとも思えないけれど、気になる。


試しに上半身を起こしてみると、どうにか起き上がることはできた。


メマイも随分マシになっている。


「大丈夫か?」


声をかけてくる大河に結は大きく頷いたのだった。
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