死体写真2
☆☆☆

食事を終えたとき、大河が立ち上がって残っている面々を見回した。


「ひとつ、はっきりさせておきたことがあるんだ」


大河の発言になんとなくみんなが私語をやめる。


お皿を洗っていた結も手を止めて自分の席に戻った。


それを確認してから再び大河は口を開く。


「毅と哲也」


名前を呼ばれたふたりが大河へ視線を向ける。


その動向はどこか怠慢だ。


「なんだよ」


毅が低く、うなるように訊ねる。


大河の様子からしてあまりよくない話しだと感づいている様子だ。


しかし大河は躊躇することなく、思っていたことを口にする。


「静が死んだとき、ふたりともどこにいた?」


「寝てたに決まってんだろ。真夜中だぞ?」


即答したのは哲也だった。


静は朝起きたときにはすでに死んでいた。


だけど今の哲也の返答には疑問を抱いて、結は首をかしげる。


「それって何時頃?」
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