死体写真2
☆☆☆

結を呼び出すのは明日香の仕事になった。


すでにメールが届いていることは知られているから、最後に話がしたいと声をかけた。


結は複雑な表情を浮かべたけれど、黙って頷いて明日香についてきてくれた。


場所は事務所だ。


事務所へ入った瞬間、パーテーションの位置が変わっていることに明日香は気がついた。


あの奥に豊が隠れているのだ。


まずは首を閉めるなどして結を気絶させ、それから湯船で溺死させる算段だ。


「ここに座って」


明日香はパーテーションが見えない位置に結を座らせた。


明日香からは結の後方にあるパーテーションがよく見える。


パーテーションの横から豊がこちらを伺っているのがわかった。


「結。結には仲良くしてもらったから、お礼を言いたかったの」


「私はなにも……」


友人からの最後の挨拶に結は喉をつまらせる。


こんな風に向かい合って話をするなんて、本当は嫌だった。


だけど明日香はすでに自分の運命を受け入れているのだ。


結にはどうすることもできない。


「結は覚えてる? 中学校の頃のこと」
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