死体写真2
「あれ、私。結は私を見て驚いてたよね。それで、駆け寄ってきてくれた」


結はあの時少し遠いスーパーまで買い物に行っていて、その帰りだった。


ボロボロに汚れた同い年くらいの女の子が公園から出てきたときは、ほんとうに驚いた。


「それで、手当をしてくれた」


「怪我をしてたから」


それは結にとって当然の行動だった。


擦りむいている箇所を水で洗い、持っていた絆創膏を貼った。


それだけのことしかしていない。


だけど明日香にとってそれはなによりも嬉しい出来事だったのだ。


同級生にボロボロにされた後、それこそ死んでしまいたいと一瞬でも考えた後の出来事だった。


明日香はずっと結の顔を忘れていなかった。


いつかお礼を言いたい。


友達になりたいと思ってきた。


そして高校に入学したとき、再開できたのだ。


結はあの頃のことをすっかり忘れていたから、わざわざ思い出すようなことは言わなかっただけだ。
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