死体写真2
☆☆☆

嘘でしょう?


どうして?


大河に届いたメールが信じられなくて結の頭はパニック寸前だ。


だって大河にはこんなにも優しくしてくれる。


他のメンバーのことを助けてくれている。


それなのに、どうしてそんな人に死体写真が届かなきゃいけないの?


「おかしいよ……」


思わずそう口走っていた。


「こんなのおかしいよ! なんで大河に届くの!?」


結の悲鳴が山の中にこだまして、幾重にも重なり合う。


「仕方ないんだ。みんなにも届いたんだ。次は俺の番だっただけだ」

大河が静かな声で答える。


けれど結はイヤイヤと左右に首をふって、現実から逃れようとする。


その目にはいつの間にか涙が浮かんできていて、周囲の景色がぐにゃりと歪む。


「嫌だよ大河。なんで、なんでっ!」


なんで自分の大切な人ばかりに届くんだろう。


1年前もそうだった。


大好きな人を奪われた。


それなのに、また同じことを繰り返すの……!?


その場にしゃがみこみ、頭をかき回して叫ぶ結。
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