死体写真2
☆☆☆

翌朝は早朝から起き出して軽く食事をしたあと、すぐに歩き出した。


幸いまだ大河は生きている。


大河も自分が生きている間に少しでも下山しておきたい様子だ。


4人は黙々と歩き続けるが地面が滑りやすくなっていて思うように進むことができない。


時折振り向いて空を確認してみると、昨日の煙はすでに消えてなくなっていた。


雷はどこに落ちたんだろう。


気になったが、引き返す気は当然ない。


「そろそろ時間かもしれない」


しばらく歩き続けたとき、不意に大河がそう言って立ち止まった。


「え?」


結は驚いて振り返る。


すると大河はスマホを掲げて見せていた。


そろそろ時間というのは、メールが届いて24時間が経過するという意味なのだと理解した。


その瞬間結の体から血の気が引いていく。


「うそ、もうそんな……?」


声が震えてうまく言葉が続かない。
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