死体写真2
☆☆☆

毅の姿が見えなくなってしまっても結はその場から動くことができなかった。


足が鉛のように重たくてもう一歩も前に進むことができない。


心はそれ以上に重たくて、疲弊しきってしまっている。


もういっそ、このまま死ぬことができればいいのに……。


1度地面に座り込んでしまえばもう二度と立てなくなるだろう。


もう、それでも構わないような気さえしてくる。


座り込んで二度と立ち上がらなければ人間は勝手に死んでいく。


裕之の元へ行ける……。


脳裏に笑顔の裕之が浮かんできて結の足から力が抜けていく。


ふらりと体が揺れて倒れそうになる。


裕之、私もう十分頑張ったよね?


心の中の裕之に尋ねると、やっぱり同じ笑顔を浮かべてくれる。


「私、もう……」


体が揺れて立っていられなくなったときだった。
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