死体写真2
それは結も知っていることだった。


毅には溺死写真が送られてきて、それを回避するために由香里が犠牲になった。


「メールは何度でも送られてくるってこと?」


それなら、私にも……?


結は全身が冷たくなるのを感じた。


今までは1度メールが送られてくればもう送られてくることはないと思っていた。


でも、そうじゃなかった……?


愕然として言葉を失っている結をよそに、毅が大河の存在に気がついた。


そして目を大きく見開く。


「てめぇ……やっぱり生きてたのか! 哲也を殺したのはお前だろう!!」


一瞬にして顔に赤みが戻り、額に血管が浮き上がる。


勢いよく立ち上がった毅は大河の胸ぐらを掴んでいた。


「ちょっと、やめて!」


慌ててふたりの間に割って入ろうとするが、毅に突き飛ばされて尻もちをついてしまう。


喧嘩なれしている毅に大河が勝てるわけがない!


もみ合いになったふたりは互いにつかみ合い、山の中へと入っていく。
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