死体写真2
運転手さんは結の剣幕にたじろぎながらも「昨日は気が付かなかったんだ。スマホは電波がなくて触ってなかったから」と答えた。


最もなことだった。


電波がなければ使うことができないスマホを細かく確認することはない。


それで、今になって妙なメールが送られてきていることに気がついたんだ。


結は大きくため息を吐き出した。


これからどうするべきか……。


そう考えたときに外に雷鳴が轟いた。


すぐ近くに落ちたようでバリバリと激しい音が鼓膜をつんざく。


結たちはとっさに身を縮めてやり過ごす。


「今のは近いぞ」


運転手さんはそう呟くと、自分の運命を知ることもなく慌てて確認へ向かったのだった。
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