死体写真2
「うん。ちょっと……」


どう説明していいかわからずに俯いてしまう。


10人の中で相談しやすいのは大河だけれど、大河を巻き込んでしまいたくないという気持ちもある。


「なにかあった? もしかして、あのメールのこと?」


そう聞かれて結の心臓はドクンッと跳ねる。


嫌な汗が背中を流れてきて、呼吸が浅くなってくる。


そんな結の変化にすぐに気がついた大河が「大丈夫?」と、腕をつかんできた。


「ちょっと体調が悪いだけ」


答えながら結は畳の上に座り込んでしまった。


すでに終わったと思っていた悪夢が再び始まったのだ。


こんなに追い詰められることは他にはない。


「顔が真っ青だ。布団に横になった方がいい」
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