死体写真2
1年前、恋人だった裕之は自分を守るために自らの命を経った。


そう説明すると大河は大きく息を飲み込んで深刻そうな表情でうつむいた。


「そうか。そんなことがあったのか。とにかく、このことはまだ誰にも話さない方がいい。先生と運転手さんに届いているメールが本当に死体写真かどうかもわからないんだから」


大河の言葉に結は小さくうなづく。


あのふたつのメールが本当にただのイタズラであればいいのに。


心からそう願ったのだった。
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