死体写真2
☆☆☆

いや、いや、いや!!


結は先生の死体を目の前にして後ずさりし、そのまま座り込んでしまっていた。


全身から血の気が引いていって震え始める。


「なんだよ今の! どういうことだよ!?」


毅の混乱した叫び声。


「イヤァァァ!!」


美幸の際限ない叫び声。


明日香は豊のところまで飛んでいって抱き合っている。


「やっぱりあれは死体写真だったんだ」


結が震える声で呟く。


ロープが勝手に先生の首に巻き付いて殺した。


そんな非現実的なこと、起こるはずがない。


「う、運転手さんは……?」


そう言ったのは大河だった。


大河は先生の死体の横で棒立ちになりながらも、結へ向けて言った。


結はブンブンと左右に首をふる。


こんなときに人の心配なんてしていられない。


だけどメールが届いていたのは後は運転手さんだけだ。


「とにかく、確認しに行こう」


大河は結の腕を掴んで、どうにか引き起こしたのだった。
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