死体写真2
いけない!


そう思っても一足遅かった。


毅は結へ向けて回避方法を詰め寄り始めたのだ。


「確か助かる方法があるんだったよな? それを教えろ!!」


ツバを飛ばしながら怒鳴り、結の胸ぐらを掴み上げる。


華奢な結の体は簡単に持ち上げられて、足先が地面から浮いてしまう。


首を閉められるのと同じ状況になった結はじたばたと両足をバタつかせて、どうにか毅の腕から逃れようとしている。


けれど力でかなうはずがない。


24時間居ないに死ぬかもしれない毅は必死で、結の顔が赤くうっ血していることにも気が付かなかった。


「やめろ! 死ぬぞ!」


大河が叫んで毅の腕に掴まると、ようやく毅は腕の力を弱めた。


その場に崩れ落ちて激しく咳き込む結。


涙が滲んできて、呼吸するたびに咳が出る。


そんな結の前に座り込んだ毅は、今度は結の前髪を乱暴に掴んで上を向かせた。


前髪がブチブチとちぎれていく音が結の耳元で聞こえてくる。
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