死体写真2
なんとなくみんなここに集まってくるのが昨日からの習慣になってしまっているようだ。


食堂内には豊や匠、大河の姿もある。


女子たちも由香里以外の全員が集まっていた。


「とにかく、朝食にしようか」


大河が結にそう声をかける。


結は頷いて立ち上がった。


なにもせずに悶々とした気持ちでいるよりも、少しでも体を動かしていたほうが気分が紛れる。


ふたりが朝ごはんに卵を焼き始めたら、他のクラスメートたちも手伝い始めた。


その間に毅や哲也もやってきたのだけれど、毅だけはひとりで入り口付近の椅子に座って俯いている。


その様子が気がかりではあったけれど、昨日のことを思い出すと声をかける気にはならなかった。


やがて目玉焼きとウインナートーストが出来上がって、それぞれが席につく。


しかし、由香里だけがいつまで待っても姿を現さず、せっかく作った


朝食は冷たくなってゆくのだった。
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