ホワイトデーの恋人

空港に少し早くついたので私は売店を見ていた。

亜希くんがフランスへ向かった時の飛行機のキーホルダー見つけて、寂しい気持ちがなんとなくまた蘇ってきた。

「いけない!いけない!」

と顔を横に振った。

滅多に空港になんて来ないんだからと、私は飛行機のキーホルダーを手に取りレジに向かった。

売店から出ると時計は4時を指していた。

それを見た瞬間、鼓動が早くなるのを感じた。

もう少しで亜希くんに会えるんだ。

そう思うと、自然と口角が上がった。
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