大食いパーティー、ガーデンにて奮闘する
「いや、これ投げたの俺じゃないんで」
悪びれもせずに言う細目の男をテオが締め上げる。
「じゃあ誰が投げたんだよっ!」
「ぐっ……ぼ、坊ちゃんです……」
男は苦しそうにあえぎながら後方を指さした。
そこには屈強そうな冒険者たちが10人ほど立っていて、気まずそうにこちらの様子を窺っている。
その集団からひとり、全身を黒い装備で覆った白髪の男が歩み寄ってきた。
「そんなところに突っ立って、私の投げた兜に当たるようなマヌケなおまえが悪い」
飄々と言うその口調にテオがさらに怒りを募らせる。
「なんだとコラァ!」
テオが細目の男をぶん投げて、今度は白髪の男に掴みかかろうとした。
そのテオの鼻先に漆黒の剣が突きつけられた。
白髪の男が剣を抜いたのだ。
その場にいた全員に緊張が走る。
ガーデン内だけでなくこの街においても冒険者同士のいざこざはご法度だ。まして流血騒ぎでも起こせばそのペナルティは当事者同士のみならずパーティー全体に科せられる。
どうしてこうも血の気の多い人ばっかりなのよ。
連帯責任でわたしのポイントまで減っちゃうじゃない!
リリアナが焦りながら止めに入ろうとしたが、それよりも早くテオが漆黒の剣を手の甲で薙ぎ払った。
「――っ!」
落とした剣を拾おうと伸ばした男の手を踏みつけたテオが、勝ち誇ったように笑う。
「構え方がなってねえんだよ。弱いくせに粋がるな」
悪びれもせずに言う細目の男をテオが締め上げる。
「じゃあ誰が投げたんだよっ!」
「ぐっ……ぼ、坊ちゃんです……」
男は苦しそうにあえぎながら後方を指さした。
そこには屈強そうな冒険者たちが10人ほど立っていて、気まずそうにこちらの様子を窺っている。
その集団からひとり、全身を黒い装備で覆った白髪の男が歩み寄ってきた。
「そんなところに突っ立って、私の投げた兜に当たるようなマヌケなおまえが悪い」
飄々と言うその口調にテオがさらに怒りを募らせる。
「なんだとコラァ!」
テオが細目の男をぶん投げて、今度は白髪の男に掴みかかろうとした。
そのテオの鼻先に漆黒の剣が突きつけられた。
白髪の男が剣を抜いたのだ。
その場にいた全員に緊張が走る。
ガーデン内だけでなくこの街においても冒険者同士のいざこざはご法度だ。まして流血騒ぎでも起こせばそのペナルティは当事者同士のみならずパーティー全体に科せられる。
どうしてこうも血の気の多い人ばっかりなのよ。
連帯責任でわたしのポイントまで減っちゃうじゃない!
リリアナが焦りながら止めに入ろうとしたが、それよりも早くテオが漆黒の剣を手の甲で薙ぎ払った。
「――っ!」
落とした剣を拾おうと伸ばした男の手を踏みつけたテオが、勝ち誇ったように笑う。
「構え方がなってねえんだよ。弱いくせに粋がるな」