優しく、ぎゅっと抱きしめて

「な、なんでもないよ…!私、美來迎えに行ってくる…!」



思わず逃げるように教室から飛び出して、トイレに駆け込んだ。



「い、言えるわけないよ…っ…」



私のこと、どう思ってるの…?なんて。



まだ確定すらしていないのに、言えるわけない。



そんな思わせぶりすぎる知賀くんの言動に、まんまと翻弄されてしまう私だった。
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