優しく、ぎゅっと抱きしめて
「…そんなこと、言われなくてもわかってる」
「へぇ…言うじゃない」
「絶対に幸せにするから安心して欲しい」
「プロポーズか」
…えっーと?2人はなんの話ししてるの…?
知賀くんにツッコミを入れた未來は、はぁ…と呆れた様子でため息をついてまた私の隣に並んだ。
そして、コソッと耳打ちする。
「この後はどうせデートなんでしょ?」
「でっ…?!ち、違うよ何言ってるの…!?」
まだ付き合ってすらいない…というか、知賀くんの気持ちすら知らないのにデートだなんて…。
まったく未來は何を勘違いしているのやら。
そう言うと、未來はあからさまに顔をしかめた。
「は?何ほざいてんのよ。どうせ今日はこの後自由なんだから、放課後デートでも行ってきなさい」
「な、なんで私怒られて…」