先輩のアプローチがすごい。





確か私が6歳くらいの時だったと思う。



その時、母方の祖父母の知り合いが3日ほど子供を1人預かって欲しいとかで男の子がウチに泊まりにきた。


その子は、私のひとつ年上で。

とっても静かだけど、小さくてもわかるくらいイケメンでかっこよかったと思う。



そして男の子が家にきてなんだかんだ言って2日目。
その日は地域の大きい夏祭りがあった。

そう、昨日ちょうど開催されていた夏祭り。


お祭りには、私とその子。そして、その時5歳だった3つ子にお父さんの6人で行った。


最初はお父さんじゃなくてお母さんと行く予定だったんだけど、その時まだ4歳だった双子が2人とも熱を出しちゃって。





会場についてからお父さんが私たちにいちご飴を1つずつ買ってきてくれた。



私たちが、空いていた芝生のスペースに座るとお父さんがこう言った。




「愛いちゃん。お父さん、ちょっと行ってくるから。ここで大人しく待ってるんだよ」



その時、いちご飴に夢中だった私は何も考えることなく大人しくしていた。
< 22 / 114 >

この作品をシェア

pagetop