先輩のアプローチがすごい。
「お嬢ちゃん達、大人と一緒に今日はきたのかな?」
ふわふわのアトラクションに着くと、そこにいた大人の人にお父さんのことを聞かれた。
「お父さんなら今どこかに行っちゃいました」
「そうなんだー!でもね、大人の人がいないとこの中では遊べないの。お父さんが来るの、ここで待ってよっか」
大人の人がそう言った。
でも、私はその時気が大きくなっていたからこう言ってしまった。
「じゃあ、愛莉が探してくるね」
きっと大人は私のことを止めようとしていたのだけれど、私は聞こえていなかった。
その代わりに、みっくんもついてきていた。
「お父さん……いないね」
私たち2人は20分くらい会場を歩いていた。
すると、たまにお父さんからしていた甘いお菓子の香りがして。
その匂いを辿っていくと、近くの人気が無い公園に行きついた。
そこにはなぜかお父さんがいて。
「お父さ……!」
私がそう言おうとした時。