先輩のアプローチがすごい。
イエトツ
「先輩……なんでウチにいるんですか」
「魁斗くんが入れてくれた」
夏休み初日。
家に帰ると、なぜかリビングに皐先輩がいた。
「魁斗……この人は変人だからいれちゃだめなの」
「でもでも美琴めっちゃサッカー上手いんだよ」
魁斗とは私の弟。
6人兄弟の1番下で中学3年生。
魁斗はサッカー部に入っていて、一応レギュラーらしい。
「それとこれとは別でしょ?」
「……まあ、いいじゃん!姉ちゃん友達居なそうだったから俺安心した」
確かに私は友達とか居ないけど……。
「あのね……。その人友達とかそういうのじゃないから」
先輩はただの知り合いなだけ。
「友達じゃないなら…まさか、姉ちゃんの彼氏?」