マグ

「言え。もっと俺を怒らせたいのか?」


「・・・キス、してた。ごめんなさい」


「・・・」


今度は真澄が固まった。


「ごめんなさい、ごめんなさい」


私はひたすら謝った。


「お前本当に分かって謝っているのか?」


真澄にそう訊かれ、ふと顔を上げると彼は訝しげに私を見ていた。




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