マグ
私は今回の一件のせいではなく、以前からパパを前にすると何となくぶすっとなってしまう。
パパの前でにこやかであったことは、あまりないような気がする。
「真澄君には連れて来て貰わないのか?」
「真澄は自分の生活費を稼ぐ為にバイトしているんだから、そんな余裕はないよ。そんな事も知らないの?」
「ふーん、そうかあ?真澄君の家はそんなに貧乏ではないと思うけどな・・・」
パパは少し不思議そうな顔をした。