マグ
「それにしても凛も父親の不倫を突然知ってショックだったろうに、真澄君を傷つけないために演技している姿を見て、不憫で可哀相で涙が止まらなくなってしまったって言って・・・自分のせいであんな思いをさせてしまって本当に済まなかったと、凛に伝えて欲しいって言われたよ」
あの時おばさんが急に台所へ行ったまま、なかなか戻って来なかったのはそういうことだったのか・・・
「だけど、パパ達が別れたって何の解決にもならないよ。真澄はもうパパの顔を見ちゃったんだから」
「まあ、俺もそうは言ったんだけど、それは承知の上で俺との関係を清算してから、真澄君に本当のことを話して謝るらしい」
「えー、それじゃあ真澄にばれちゃうの?」
「仕方ないだろう」