マグ

それでもはっきりと真澄から別れの言葉を言われるまでは、私は一途に彼を思っていたし、彼との約束通り、決して彼以外の男性に触れることもしなかった。


でも彼は私以外の女性に触れてしまったわけで、私は真澄にも
『他の女性には指一本触れない』
と約束させておけばよかったと、後で悔やんだ。


父が言うように約束していたとしても、駄目な時は駄目かもしれないが、多少の歯止めにはなったかもしれない。








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