ぼくの話をしようと思う
繭、よくがんばったね。
よく耐えたね。
よく乗り越えたね。
そう言ってあげたかった。
もういいよ、って繭が呆れてしまうくらい、よくがんばったって言ってあげたかった。
かわいそうな繭。
愛しい繭。
もう一度、この腕に、
抱きしめたかったぁー…。
…。
でももう、終わりだね。
ぼくは、生まれ変わるんだから。
新しい体を手に入れるんだ。
そしたら、今度こそ見つけ出すよ。
生まれ変わった世界で、この続きをするために。
…え…?
どうしてそんなこと言うんだよ…。
生まれ変わらないほうがいい、なんて…。