私は普通の恋がしたいだけ
龍治さんに邪魔されながらも、唐揚げを作った

「うま!」

「当たり前です、私が作ったんだから」

本当は、不味かったらどうしようかと心配だったから
たくさん食べてくれて嬉しい

「ありがとな」

その笑顔反則、

見た目は王子なのになぁ



お皿洗いは龍治さんがやってくれた



「どうぞ」

「ありがとう」

龍治さんがコーヒーを入れてくれた

「おいしい!」

「そう?よかった」

隣で同じコーヒーを飲む龍治さん

はぁー、かっこいい

「なに?そんなに見て」

「いや、何でもないです」

「小雪、好きだよ」

「ブッ…ゴホッゴホッ」

「大丈夫!?」

いきなりすぎて、むせる

「誰のせいだとおもってるんですか!」

「え?俺?」

なんで、疑問なんだよ

龍治さんしかいないじゃん

「そうだよ」

「え?何もしてないよー?」

絶対にわかってる

ニヤニヤと笑ってくる龍治さん

なんなのー!

「したから!」

「何を?」

「す、好きって言った…」

消えそうな声で言い返す

「なんて~?」

絶対に聞こえてる

「好きっていったから!むせたの!」

叫んでやった

「だって、好きなんだもん」

嘘だもん

龍治さんが私を好きになる理由がわからない

「龍治さんは私をなんで、好きなんですか?」

「んー。小雪はかわいいし、スタイルいいし、何よりすごく組を思ってるのがかっこいい、それに俺を藤堂組の若頭じゃなくて、1人の男としてみてくれるところとか、たくさん理由はあるよ」

ちゃんと、わたしのこと好きなんだ

「でも、小雪は俺のこと好きになってくれないよねー」

「好きですよ」

「え!」

「好きです、龍治さん
 私を助けてくれるし、泣いたら胸を貸してくれる
 優しくて、かっこいい変態な龍治さんのこと大好きです」

「嬉しいんだけど、変態は余計でしょ」

「変態なとこまで好きですから、安心してください」

「へー、そうなんだー」

あ、やばいこと言ったかも

龍治さんの目が狼になる

また、ソファーに押し倒される

「先に煽ったのは、小雪だからね」

いや、煽ってないんだけどー

龍治さんにめちゃくちゃキスをされた

「これ以上しちゃうとホントに止まらなくなっちゃうからここまでね」

そう言って、解放してくれた

「龍治さん、大好き」

「はぁー、小雪は俺の理性飛ばしたいの?」

今、理性を飛ばされたら困る

心の準備がまだ出来ない

龍治さんのマンションに誘われたとき、誘ってるんですか?
とか言いながら、心の中では余裕なんて一ミリもなかった

少し、龍治さんと距離をとる

「襲わないから、大丈夫だ」

そう言って、コーヒーを飲みながら私を引き寄せる

時計を見ると6時

「龍治さん、時間」

龍治さんと一緒でもお父様にご飯までには帰ってこいと言われたご飯は7時ごろなので今から帰ったら丁度いい

「送る」


マンションを出て車に乗る

「次はいつ会えますか?」

「うーん、わかんない」

「いつでも、待ってます
 夜中でも龍治さんが会いたいなら、どこでも駆けつけます   
 よ」

きっと、本当に私は龍治さんのところに駆けつけるだろう

好きってこんなにも、何でもしてあげたくなるんだ

「ありがとう
 俺も小雪が会いたいっていったら、いつでも会いに行くからな」

「龍治さんはだめです」

「なんで?」

「お仕事があるから」

私が会いたいって言ったからって、周りに迷惑をかけてはいけない

「不公平だ」

文句を言う龍治さんを無視する


そのあとも、色々と話してたら家についた

「送ってくれてありがとうございました」

「うん、好きだよ小雪」

また、そうやって不意討ちに好きとか言う

「私の方が好きです」

そう言って、車から出ようとしたとき

「忘れ物!」

「へ?」

龍治さんの方を向くと

『チュッ』

!!。!!!!

「バイバイのキスするの忘れてた」

「…/////」

ずるい、また私だけドキドキさせられる

「降りないの?」

「降ります!」

今度こそ、ちゃんと車を降りて

龍治さんを見送った







  





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