恋愛したことのない仕事人間が、真っ直ぐに愛を告げられまして。

　陽世さんは、オリーブオイル漬けのチーズを綺麗な皿に盛り付け爪楊枝を添えた。


「だよね、……爪楊枝しかなかったんだよね、使って」

「ありがとうございます。いただきます」


　私たちは、おつまみを食べながらお酒を飲み普段の愚痴やら言いあった。お互い接点があるからか愚痴も弾み、陽世さんが話を合わせてくれていただろうけど……たくさん話をした。

　お酒が進み、缶は一気になくなってしまった。だから陽世さんの冷蔵庫に入っていたワインを一緒に飲んだ……だけど、記憶はそこまでで記憶が全くない。