恋愛したことのない仕事人間が、真っ直ぐに愛を告げられまして。
好き好きって言いたい。
それから一週間後、私は美奈代とカフェでお茶をしていた。
「……で、岩崎さんとはどうなの?」
「!? な、なんでしってんの?」
「私、岩崎さんと同じ職場よ。担当の利用者同じだしよく話もするし、学校の先輩だし」
まぁ、確かに。同じ職場で、介護士とケアマネなら接点がある。担当が同じじゃなくても話くらいはするだろう。それに陽世さんは元々現場で働いていたんだし、そりゃあ仲が悪くない限りは話すか。
「それに、職場で噂があるのよ。やっと、岩崎さんに春が来たって! 千花と同じで仕事人間だからね〜女の影なんてなかったのに、急に柔らかくなってさぁ……それに、岩崎さんの千花を見る目が愛おしいって言ってるんだもの」
「……えっ……」
「千花が何を戸惑ってるのか知らないけど、あの人は優良物件よ。イケメンだし仕事もできるし国家資格もあるから転職しても大丈夫だし」
「あはは……確かに」
「それに、岩崎さんなら千花のこと幸せにしてくれると思うよ。だって、ベタ惚れだもん。千花はどう思ってるわけ?」
私は……どう思ってるんだろう。
いやではない。好きと聞かれたら好きだと思う。だけど、それが恋愛感情なのかが自分でもわかっていない。