恋愛したことのない仕事人間が、真っ直ぐに愛を告げられまして。


 その日の夜。私たちは、カフェで待ち合わせをした。カフェでコーヒーを一杯飲んだ後、陽世さんのお部屋に行くことになった。


「……んんっ」


 ドキドキしながら部屋へと入る。お互い靴を脱いで部屋に入った途端、陽世さんから口付けをされた。


「千花ちゃん、あの日の続きがしたい。君を抱きたい」



耳元で囁いた陽世さんは、耳朶を甘噛みするとチュッチュっと耳や首筋にキスを落としていき私をベッドまで横抱きで連れて行くと押し倒して私の体に跨った。


「……好きだよ、千花ちゃん」



その後に聞いた話だと、あの日は何もしなかったらしい。なぜ裸だったかは私が自ら脱いでしまったと教えられた。


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