恋愛したことのない仕事人間が、真っ直ぐに愛を告げられまして。



 美奈代から時間と集合場所を言われて、クローゼットを覗いた。後出しで、ドレスコードありだからよろしくと言われたためだけど……三年前に行った従姉妹の結婚式で着たパーティードレスでいいかなと思ったのでそれを引っ張り出す。


「え、色落ちしてんじゃん……なんか、デザインも少し古い感じだし。綺麗めなワンピース買いに行こうかな……でも、余計な出費になりそう。うーん」


 独り言をペラペラと言いながら色々考え、集合時間までまだ時間があることを確認してから会場に近いショッピングモールに向かった。ショッピングモールでは、パーティードレスの専門店でまた結婚式に参列しても大丈夫そうなドレスとショルダーバックにヒールを購入してそのまま着てお店から出た。
 外に出ると、もう茜色に空は染まっていて集合時間の時間が迫っているのを確認すると美奈代と集合場所の駅前に向かった。








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