恋愛したことのない仕事人間が、真っ直ぐに愛を告げられまして。
駅前に到着して私は美奈代のLINEに到着したことを伝えるとすぐに既読になり【あと五分くらいで着くよ〜】と送られて来たので、そのまま彼女が到着するのを待った。
いつもよりおしゃれな服だからか、なんだか居心地が悪い。
「……千花ー!」
「美奈代、やっときた!」
「ごめん、一本乗り遅れちゃって……てか、千花めちゃくちゃ可愛いんですけど」
「ドレスコードあるなら早く言ってよ。家、なかったから買ったんだけど」
美奈代は「ごめんごめん」と手を合わせて軽く頭を下げた。
「着飾るだけで雰囲気こんなに変わるんだねぇ〜」
「何それ、……まぁ、確かに自分でも全く違うって思ったけど」
今着ているのは、レースとプリーツがミックスされたスカートが印象的なローズピンク色のドレスで動くたびにレースとプリーツが揺れてお洒落だ。ウエストもリボンがありスタイルアップされている。パンプスはブラックだけど、ビジューストラップがキラキラしていて暗い雰囲気は与えていないしショルダーバックもレースで覆われていて上品な感じだ。
こんな格好、普段はしないから本当に慣れない。
自分が自分じゃないみたいだ。