"ぶっきらぼうで笑わない女神"の恋愛事情
洸平の言った通り、恭平は真琴と予期せぬ場所で再会した。
しらを切られるほど嫌われているようだが、名札で本人だと確信した。
少々職権濫用し、ふたりの時間をつくることに成功する。
担当課長に許可を得ると言った手前、真琴を呼び出す口実を考えなければならない。ふと、彼女の計算力の高さを思い出した。
宝来の報告で、真琴が1円の誤差もなく恭平に手渡していたことを知り、さっと目を通しただけでTAXまで計算してしまう能力に感服した。
専務室に戻り、早速担当課長に内線を繋ぐ。
経理課に計算力の高い社員がいると小耳に挟んだのだがと切り出すと、課長は堰を切ったように話し始めた。
子どもの頃からそろばんを習っていたようで、腕前は最高段位の十段。目にしたものや耳にした数字をを瞬時に計算してしまう、機械よりも正確な計算能力を持つ社員がいる。ただ、あまり愛想が良い方ではないが、仕事は早く、丁寧で、正確なので、その辺は経理課ということで大目に見て欲しいと、何かのプレゼンかと思うほど丁寧に説明してくれた。
その部下を貸してくれと言えば、二つ返事でOKだった。
「その社員の名は?」
「葛葉真琴です」
人並外れた能力と、上司の圧倒的な信頼を得ている真琴に、恭平は益々惹かれていった。
しらを切られるほど嫌われているようだが、名札で本人だと確信した。
少々職権濫用し、ふたりの時間をつくることに成功する。
担当課長に許可を得ると言った手前、真琴を呼び出す口実を考えなければならない。ふと、彼女の計算力の高さを思い出した。
宝来の報告で、真琴が1円の誤差もなく恭平に手渡していたことを知り、さっと目を通しただけでTAXまで計算してしまう能力に感服した。
専務室に戻り、早速担当課長に内線を繋ぐ。
経理課に計算力の高い社員がいると小耳に挟んだのだがと切り出すと、課長は堰を切ったように話し始めた。
子どもの頃からそろばんを習っていたようで、腕前は最高段位の十段。目にしたものや耳にした数字をを瞬時に計算してしまう、機械よりも正確な計算能力を持つ社員がいる。ただ、あまり愛想が良い方ではないが、仕事は早く、丁寧で、正確なので、その辺は経理課ということで大目に見て欲しいと、何かのプレゼンかと思うほど丁寧に説明してくれた。
その部下を貸してくれと言えば、二つ返事でOKだった。
「その社員の名は?」
「葛葉真琴です」
人並外れた能力と、上司の圧倒的な信頼を得ている真琴に、恭平は益々惹かれていった。