"ぶっきらぼうで笑わない女神"の恋愛事情
恭平は、専務の役職を従兄弟である常務に委ね、再度フランスに渡ることを決意した。
出産後、なんやかんやで日本にいる間は結婚式をすることができず、フランスで家族だけの式を挙げることにしたのだ。
初めての海外生活に不安はあるが、恭平がいてくれればどんなことでも乗り越えていけると信じている。
フランスに到着し、恭平はぶどう畑に連れて行ってくれた。広大な敷地に実った果実の香りが鼻腔をくすぐる。どこまでも続くスカイブルーのオセオンカラー。その空の下、恭平は我が子を片手で抱きかかえたまま、もう一方の手で真琴の手を握った。
「俺、真琴といる時の俺、結構好きなんだよなぁ」
真琴は、愛しい眼差しでぶどう畑を見つめる美しい横顔に呼びかける。
「恭平さん」
「ん?」
恭平がこちらを向いた瞬間、真琴は、恭平の形のいい唇に、甘く優しいキスをした。
すると、小さな女神が真似をする。
「パパァ」
桜色をした可愛らい唇が、恭平の頬に舞い落ちた。
Fin
出産後、なんやかんやで日本にいる間は結婚式をすることができず、フランスで家族だけの式を挙げることにしたのだ。
初めての海外生活に不安はあるが、恭平がいてくれればどんなことでも乗り越えていけると信じている。
フランスに到着し、恭平はぶどう畑に連れて行ってくれた。広大な敷地に実った果実の香りが鼻腔をくすぐる。どこまでも続くスカイブルーのオセオンカラー。その空の下、恭平は我が子を片手で抱きかかえたまま、もう一方の手で真琴の手を握った。
「俺、真琴といる時の俺、結構好きなんだよなぁ」
真琴は、愛しい眼差しでぶどう畑を見つめる美しい横顔に呼びかける。
「恭平さん」
「ん?」
恭平がこちらを向いた瞬間、真琴は、恭平の形のいい唇に、甘く優しいキスをした。
すると、小さな女神が真似をする。
「パパァ」
桜色をした可愛らい唇が、恭平の頬に舞い落ちた。
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