「好き」って言ってよ!
「哲郎さん、本当に婚約破棄したんですか?」
レジにいる哲郎に声をかけたのは樹里だ。
「俺も何かの間違いじゃないかと思ったんだけど…」
哲郎は困った様子で手元にあるスマートフォンに視線を落とした。
画面に表示されているのは、日本中を騒がせている例のニュースだった。
エイジは店長の方に視線を向けている翔一の頭を鏡の方に向けさせると、彼の髪を切り始めた。
「エイジさん、マジなんですか?」
鏡越しから話しかけてきた翔一に、
「『二月銀行』側も何も言わないみたいだし…どうやら、本当のことだと思う」
と、エイジは言い返した。
「何か一緒にいた女性…えーっと、川西梨乃(カワニシリノ)さんだっけか?
彼女のこともすごい話題になってません?
“次期頭取に見初められたシンデレラ”とかって」
翔一は言った。
レジにいる哲郎に声をかけたのは樹里だ。
「俺も何かの間違いじゃないかと思ったんだけど…」
哲郎は困った様子で手元にあるスマートフォンに視線を落とした。
画面に表示されているのは、日本中を騒がせている例のニュースだった。
エイジは店長の方に視線を向けている翔一の頭を鏡の方に向けさせると、彼の髪を切り始めた。
「エイジさん、マジなんですか?」
鏡越しから話しかけてきた翔一に、
「『二月銀行』側も何も言わないみたいだし…どうやら、本当のことだと思う」
と、エイジは言い返した。
「何か一緒にいた女性…えーっと、川西梨乃(カワニシリノ)さんだっけか?
彼女のこともすごい話題になってません?
“次期頭取に見初められたシンデレラ”とかって」
翔一は言った。