「好き」って言ってよ!
自分が青葉を嫌っていた原因もわかったのと同時に、彼に対する自分の気持ちにも気づかされてしまった。

青葉のことが好きだったけれど、彼にひどいことを言われてしまったことがトラウマで本能的に嫌うようになってしまった…と言うのが正しいだろう。

今だったらたいしたことない話で済むことかも知れないが、当時の自分からしてみたら好きな人にひどいことを言われたと言うその事実はこの世の終わりかと思うくらいに悲しかっただろう。

「好きって言う気持ちに気づいたなんて、本当に今さら過ぎないか?」

認めた方が楽になるかも知れない、青葉に言えば彼は間違いなく喜んでくれるかも知れないと思っている。

しかし…この気持ちを認めたくない自分もいるし、青葉に打ち明けたら負けると我ながらプライドが高いとしか言いようがない事実もある。

このまま悩んでいたら、時間はもうすぐくる。
< 135 / 145 >

この作品をシェア

pagetop